言乃葉の笹ふね

笹舟を流すように 言の葉を流そう さらさら流れるよ天の河 ころころと ことたまの 玉手箱

ほんとうに行きたいところ

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むかしむかし  あるところに

どうしても行かなくては

いけないという処が  ありました


どうしても行かなくては

ならない処だから

少しふらふらするけれど

一生懸命支度をして

暑いけれど  駅まで一歩また一歩

すると  アタマまで  クラク


そのうち  こんな声が 

お腹の底の方から  聞こえて来ました


ねぇ  本当にどうしても  今日

行かなくてはいけないの?

あそこまで行って

また乗り換えて  乗り換えて

また同じ道を帰ってくるなんて

ムリだよ  帰ってこれないよ

もう少し  體の状態のいい時にしたら?


本当に  とても帰ってこられない

こころから  おもいました


どうしても行かなければ

ならない処に行くことを

體の言葉に従って

お休みすることにしました


どうしても行かなくてはいけない処が

この世から  ひとつ消えて

また元気になったら行きたいな♪  な処に

軽やかに  変わって


すると  今  これなら出来る

今  あれなら作れる  が見えて来て

暮らしが  少し  涼やかに


そして  また  ふと  気がつきました

本当に  行かなくてはいけない処って

もしかしたら  今  ここ  

まず第一に  今ここ  なんじゃないかしら?

今  ここ  から  また始めていこう


毎日  本当に  お暑うございます

お體の  お声を聞きながら

どうぞ  ご自愛くださいませ


〜  言乃葉の笹ふね  第七十四葉  〜