言乃葉の笹ふね

笹舟を流すように 言の葉を流そう さらさら流れるよ天の河 ころころと ことたまの 玉手箱

🌿 Plants Planet 🌿


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植物の国に  行きました

そこは  わたしの知らなかった

新しく  柔らかく  温かい

不思議な  不思議な  世界でした


土は土  葉っぱは葉っぱ

シャベルはシャベル  水は水  

今まで  そんな風に  思っていました


この世は  ひとつひとつ  

あらゆるものは  別個に存在して

ひとつひとつ  名前があって

境界線の  パキッと分かれた世界


そんな風に  思っていたし

そうあるべきだと  思っていました


もちろん最低限  

そうじゃないと  困るけれど


だけど  植物の国は

最低限のマナーをわきまえた上で

見事に  まぜまぜ  ぐるぐる

渦を描いて  こおろこおろ

やわらかで  ひとつ  な  世界でした

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さて  木の苗を植えるために

割と大きめの穴を  掘りました


そうして  もしかしたら  多分

今まで  わたしが掘った穴の中で

一番大きい穴を  掘ったなら


シャベルには  土が付いている

土は  昨日の雨で  湿っている

わたしの手は  土と雨に染まっている


土の中では  隣の木の根っこや

斜め向こうの木の根っこが  

あっちに こっちに  生えている


根の國  底の國って  この穴の中?

ならば  死の國じゃなくて

生まれ出ずる國

万物の  いのち生まれる  

渦をなす  まるで  海のよう


ここは土の中なのに。

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自分の土台は  自分で築いて

自分の命を  燃やした上で


その層の上に  また新しい

いのちの層が  また築かれて

その層の上に  また始まって


積み重なった  先達の方々の層の上

全てが  地続きに  陸続きに

海続きに  繋がっていてる


それに  土って  生きている

口は  きかないけれど  

だけど  土は  まるで  お人様みたい

しかも  多分  おんなのヒトで

おおらかな  そのおんなのヒトは  

たしかに  のおんと  生きている

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大きくなあれ  大きくなあれ

大地に根を張り  底まで伸びろ

すくすくそだって  天まで届け


雨が潤う  風渡り行く

お天道様に  ありがとう  

大地さん  ありがとうって

そうか  こういう感じなんだ


そんな植物の国に  行きました


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もしかしたら  地球の主人公は

物も言わねば  動きもしない

ただ風にそよそよ  揺れながら

大地に根を張り  四股を踏む

植物さんなのかも  しれませんね


植物さん  ありがとう

何より  支えてくださる大地さん

土台となり  万物を育んでくださって

いつも  ごめんなさいね

そして  どうもありがとうございます

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