言乃葉の笹ふね

笹舟を流すように 言の葉を流そう さらさら流れるよ天の河 ころころと ことたまの 玉手箱

「ここ」

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南の島から  家に帰ってきました


もともと家は  好きですが

やはり日常を背負うこともない  

軽やかで  優しい  南の島から

現実の生活の場である  家に帰ってくると


こんな  ふわふわした  わたしでも

見えない  混沌とした何かと  

折り合いながらの  日常を

再び  家という  「ここ」から

始めていっているような  気がします


留守中は  どうだったのか

家族の調子は  どうかしら

植物や  お台所の卓  蚊取り線香置き

わたしなりの  きまりから  

少し  移動している  置き場を整えて

掃除機をかけて  卓を拭いて  洗濯をして  

そのようにして  鎮まりゆく  何か


見えている世界の  

現実の「ここ」が整うと

見えていない  未知への創造が

非現実の「ここ」から  はじまっている


何を創造していくにしても

まず 「ここ」を真っ白な紙のように

出来る限り整えてゆくことから  はじめる

そうあることを  目指していきたい


そうしてはじめて  その上に

鮮やかな朱で  花を染め上げる方もあれば

一方  わたしの好みは  

白と黒なす  精神の世界で

まこと -真言-  という言の葉を

織り上げてゆくことですが


〜  言乃葉の笹ふね  第四十八葉  〜