言乃葉の笹ふね

笹舟を流すように 言の葉を流そう さらさら流れるよ天の河 ころころと ことたまの 玉手箱

街の海流

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今日は   めずらしく  一日中  

都会の海を  泳いでいたけれど

この世は  わたしという世界の中で

それなりに  広くて

そして  その世界の中には

色々な人がいて  色々な経験があり 

色々な道があり  色々な方向性がある  

 

わたしなら  そうしないけれど

でも  その人は  そうするのだ   

それは  それが  その人だから

今日は  そんな海を  ぷかりぷかり

 

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この人は  たったこの一言を言うために

まるでドラマのような  

経験をされたのかな  

よかった  よかった  おめでとう

 

あるいは  この方は

今の世の  ご自分の王国の王様で

数々の冒険の果てに  今があり

大変だとか  大変でないとか

生きるとか  死ぬとかを

わたしにはちょっと痛いような

オトナのジョークにして  笑ったり

 

でも  思えばわたしは  

この人の作られた  旅行バッグを買ってから

やたら  海に旅をするようになっていたっけ

だから  魔法のバッグを  ありがとう

 

 

いろんな星が  キラキラと

流れたり  生まれたりな

この天の河のような  電車の中

もしかしたら  ヒトは  知らぬ間に

集合体無意識層という名の

見えない  共通の目的地に向かって

自分の意思の  是非  に関わらず

オートマティカルに  

進んでいるのかも知れない

 

 

でも  やっぱり わたしは

ひんやりとした  海の中で

今日の日の  終わりには

わたしの心臓の音を  聴いていたい


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だから  回遊魚のように  円を描き

ちょっと苦手な  ラッシュアワーの雑踏も

今までは  思えば  お人さま  ひとりひとりに 

目が行き過ぎで  不必要に

やたら  ごつごつ当たっていたけれど



ヒトの流れは  海流  

 

 

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そんなことを  人生の先輩に

無言のうちに  教えられたように

今日は  人混みも  スイスイと

 

はじめて泳ぎ方を覚えた  あの頃のように

食パンや  焼き鯖寿司を  たわわに買って

さかなのように  おうちに帰ろう  夕暮れ時