言乃葉の笹ふね

笹舟を流すように 言の葉を流そう さらさら流れるよ天の河 ころころと ことたまの 玉手箱

椅子さんの気持ち

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感じて  いらっしゃいますか

今座っている  椅子

今  わたしたちの  お尻の下になって

わたしたちが  座り心地の  いいように

何も  言わずに  支えてくれて

 

感じて  いらっしゃいますか

今立っている  その場所

ここから  ここまでは  わたしの  とか

そうなのかも  しれないし

そうなのかも  しれないけれど

 

でも  大地の神様からしたら

わたしたち  みんなして  

どやどやと  乗っかって

それでも  大地さんは  堪えて

地には  今日も  花が咲き  果実が実り

うんも  すんもなく

育んでしまわれる   母なる愛

 

お母さんになってみないと

わからないことがあるし

お母さんになってみても

まだ  わからないことがあるし

 

椅子や  大地や  お母さんや  お父さん

あなたに  言えないほどの

苦労や  くやしさ  さみしさを

ただ  笑顔と  愛に変えて

これを食べなさい  これは美味しいのよ

そんな  当たり前  日々の暮らし

 

ごめんなさい  と  ありがとう  は

なんだか似ていて

それを  感じて  謝って  

感謝  という言葉になったのだろうし

 

ごめんなさい  と  ありがとう  の間に

いのち  は  育まれ

理由や  意味や  正しさとは  別のところで

ただ愛ゆえに  今ここは在って

ただ愛ゆえの  今のこの世で

その愛から  それでも  いつか  

わたしたち子どもは  旅立つのだし

 

〜  言乃葉の笹ふね  第五十五葉  〜

 

   日々の暮らしと  言の葉を

 むすんでひらいて  夢の架け橋